201503211200@Gazio
ニュー・ウェイヴとはなんだったのかPartⅡ vol.1
異形のサイボーグからファンタジーまで~大和久マサルの変次元~
※1 「★」は流した映像
※2 O:大和久さん K:かしこさん
ここからはインタラクティブ・ライブのお話。
大和久さんの生インタラはWorld CellかSIMCITYとのこと。
インタラ第一回:「オーロラ伝説」。オーロラの発売記念ライブで映像は残っていない。
★インタラ第二回:「Tokyoパラネシアン」より「世界タービン」
バンド編成のインタラ。DVD化されておらずVHSのみ。
当時ナグラさんという人がCGを作っていた。
K:平沢さんの衣装にも注目ですね(笑)(→巷でパジャマと言われるチェックシャツのこと)
★SIMCITY(オープニングのガシャンガシャンと叩き割るところ)
O:自分の作ったCGを事務所に送り付けて採用されたのがSIMCITY。むにゃむにゃした
映像がオレです。平沢さんの求めるものはリアルなものではなく「CGっぽい」もの。
ビルの間を通り抜けるところのCGも大和久さんだそう。
そして悪者の話題。「バイナリーデカルト」は平沢さんの案ではない。
「アスキードラゴン」は平沢さん案とのこと。かしこさんはドラゴンがお好みだそう。
miburiでぱしゅんぱしゅんするシーンでは、
O:フフッ(笑)いや、かっこいいけどオモシロイっすよね(笑)
★架空のソプラノ
O:これまでは札幌でAMIGA2000で作っていた。この頃からインタラのOPが長くなってきた。
(オープニングのトンネルを抜けるようなCGは同じ映像が繰り返されるため)こんなに
長いなら、もっと長いCGを作れば良かった。
K:CG酔いしますよね。
★架空のソプラノ(電光浴)
O:三角をクリックする手は、平沢さんの自前CG。
平沢さんがインタラをする理由は、表に出てきづらいリスナーの反応を引き出したいことから。
CGを使用するようになったのは、どマイナーのころに、「音楽だけだと聞いてもらいにくい、
映像と組み合わせてみたらとっつきやすいのではないか」と考えたから。
「お金をかけない・プロに頼まない・民生機器でもアイディア次第でいろいろなことができる」
ところを見せたかったとのこと。
O:(そもそも楽器である)miburiでCG映像を動かすなんて誰もやらない。
これはAMIGAだからできたこと、AMIGAじゃなきゃできない。
(ほかのシステムでは映像用と音楽用の信号は別物だが、AMIGAでは同じ「信号」として
とらえるので、音楽と映像のどちらもコントロールできる。)
K:平沢さんが好きなことばは「誤用」、たとえば本来楽器であるmiburiを映像に使うなど。
K:World Cellはソフトウェア化されていない。スペシャとかでやっていた。
これを流すのはふさわしくないので流しません。
★賢者のプロペラ
K:ここから裏方で動くようになったんですけど大変でした。
CGは素材がそろっていなくて、映像入りのリハができなかった。
東京と大阪でCGが違う。この辺は来なかった近未来で語られている。
World Cellから在宅オーディエンス(以下「宅オ」)が入るが、これの担当だった。
大阪では成功ルートに行くと流す映像がないので必死に「成功ルートに行くな」と祈っていた。
祈りは通じるもので成功には至らなかった。
K:LIMBO-54までは、CGは分担していたが、ストーリーや映像やいろいろなプログラミングは
全部平沢さんがやっていた。そのため平沢さんにしかわからないこともいっぱいあった。
大阪では「これはゲネプロだよね」と言われたりした。
★LIMBO-54
O:「本物のヒラサワ(ルーク・サトワン・コンディアオ)」は平沢さん自身は気に入っている。
重複僧侶は平沢さん作。「重複僧侶です」って自己紹介するんすよ(笑)
K:平沢さんのCGはヘンだからすぐわかる。なんだこのマダラ坊主とかゆってましたね(笑)
このインタラは宅オの影響が大きいライブ。観客との結びつきがよくわかる。
K:(しるしを台座にセットするためランタンを客席でまわすところ)平沢さんは爆発物のことを
「地雷とは呼ぶな」と言っていた。このときはAMIGA使用。
O:ランタンの軌跡がちゃんと映像化できるのか不安だったが成功してよかった。
しるしの台座は平沢さんのCG。
K:実は地雷をすべて踏んでいたら、しるしを全部集めなくても成功するというルートもあった。
このときはネット、AMIGAを担当していた。AMIGA使いまくりライブだった。
ほんとうにユーザーを巻き込むのが好きですよね。
当時ファン同士のけんかもあった。ライヴを楽しみたい人たちと、どうしても成功ルートに
行きたい人たち。平沢さんはそういうのも楽しんでいたと思う。
K:ナノ重複のところ(コスモクリーナーとか言っていた)はエヴァっぽいですね。
平沢さんは物語がループするのも好きですよね。
K:(Another Endingの「無数の”本物のヒラサワ”が生じるところ) 何頭身あるの(笑)
永遠にヒラサワもどきが増える 宇宙を埋め尽くすまで。笑えるよね(笑)
O:笑いってゆうかいつも「ザワッ」とするんです(笑)
平沢さんは、「LIMBOでやりつくしたのでほかのこともやりたい」と言っていたとのこと。
★白虎夜
OPのアリが木の葉を受け止めるシーンは南米の「ハキリアリ」の話がモチーフ。
ハキリアリは木の葉が落ちる場所があらかじめわかっているかのように、落ちてくる場所
で待つという不思議な能力をもつ。
思った位置に落ちる=”世の常”の象徴。しかし外れてしまい「あれ?」という顔をする。
K:インタラって、話を縮めると「ヒラサワが宇宙の危機を救う」って話ですよね。
K:Σ-12は最初、成功ルートにならないと全身が出てこなかった。
顔は自分(ヒラサワ)の顔でモニターが付いているが、これは指示があったのか?
O:GHOST NOTESが先で、ここに書いてあった形状をもとにCGを作成した。
O:白虎夜のCGはいろんな人がやっている。それは平沢さんの仕事を分散させるため。
K:ブラックタイガー油田の上にあるのは花?
O:炎がモチーフなんだけど、蓮のつぼみと言われる。だったらそれでいいかと。
(インタラの中では白虎夜のことをホワイト・タイガー油田と言っていた。
White Tiger oil field(バクホー油田)がモチーフと言われている。
このとき「ブラック」と言ったのは間違い?それとも黒いからわざとそう言った?)
K:Σ-12はナリナリ言わなくなったね
O:アップデートしたので。
K:政治色の強いライブだよね。陰謀論前回というか。
Σ-12の登場にかしこさん「ぷぷっ(笑)」
すべてのインタラは最初からいままで話が繋がっているという体。
★点呼する惑星
P-0から話が繋がっている。
トゥジャリットとAstro-Ho!が交互に出るシーン、トゥジャリットを指さしたいのに
Astro-Ho!をさしてしまい「あっ あっ」となるかしこさんに会場笑。
K:宅オの比重(影響範囲)を少なくしてシンプルにしたインタラ。
O:トゥジャリットの形状を考えるのも仕事だった。それが大変だった。
K:この辺からインタラクティブライブ「ショウ」になってきたよね。
(Astro-Ho!と平沢さんがユンカースで登場シーン)
O:平沢さんはよく前のキャラを出してきたりする。
「前使ったあれ、使えるでしょ」と言ってくるけどフォーマットが変わるので、
一から作ったほうが早い場合もある。
K:今敏監督はこのインタラが好き。「力の抜き方、抜き加減が良い」と言っていた。
笑いの要素を出してきたのもこのインタラから。
K:hybrid PHONONはどうだったの?
O:作り込みすぎないところが好き、やっていて楽しいですね。
インタラのように作り込むものは、時間があればいいけど、時間がないから
やり残しが結構あってそれが辛い。
初期のころにやっていた抽象的なのとか、やりたいかも。